【相撲協会 外部理事決定】改革期待外れのミスマッチ
日本相撲協会は9月30日、外部役員として都市計画が専門の伊藤滋東大名誉教授(77)と弁護士の村山弘義・元東京高検検事長(71)を理事に、理事会に出席するが議決権のない監事に吉野準・元警視総監(73)の起用を決めた。
しかし、この人選は明らかにミスマッチ。肩書きが立派というだけでは、相撲協会の改革、再生はできない。
いま大相撲に必要なのは、公益法人としてどのように組織を改革していくのか、外国人力士が幅を利かす中にあって“国技”をどのように守るかといった根本的な問題の解決であって、都市計画や法律の専門家で対処するようなものではない。
むしろ必要な外部人材は、経営の専門家である財界人であったり、国技を考える文化人や政界人らなのだ。今回の人選が、単に外部の相撲ファンの声を協会の運営に反映せさたというだけのものであれば、何も権限のある理事になどする必要はない。
この起用は明らかに、外向けである。超一流の肩書きや70歳以上の高齢者を並べたこともさることながら、高検上がりの弁護士を選んだなどというのは、協会が強面で外部に睨みを利かした以外のなにものでもない。それとも、内部の規律や統率が、弁護士が必要なほど乱れているということなのだろうか。
いま相撲協会に必要なのは、外向けの強面ではなく、組織の在り方や力士のモラル向上など、内向けの改革である。そのために外部識者の声や、専門家の知恵を外部から導入しなければならないのである。
相撲ファンやマスコミは、目くらましのような外部役員の導入に騙されてはいけない。


